人鶏補完計画-ついにヒヨコと母鶏をゲットーその2
天才的な設計図を作成したあとは街の材木屋に角材、金網、トタン屋根などなどを発注。「これで週末にトンカチ片手に組み立てできるのう。」と夢を膨らませた。せっかく自分で設計した「鶏小屋」なのだから、自分でトンカチしながら作るのが醍醐味ってヤツだ。こういうのはガンプラ作りと一緒で組み立て図を片手にアレコレ思案しながら作る過程こそ一番楽しい時間だよね。
完成するまでが一番楽しい、それがプラモ作り。
ところが金曜日の夜、仕事を終えて宿舎にかえると駐車場の片隅に天才的な図面そのままの「鶏小屋」がデーンと置いてあるではないか。とても悪い予感がする。予感というか目の前にあるんだけど、、、。
「アレれ、あれなにかしらん?」一応、ガードマンのフレッドに尋ねてみた。「材木屋が夕方やってきて、置いていったよ。なかなかいい出来じゃないか。高多はニワトリでもかうのかい?」との回答。「や、やられた、、、。完全に殺られたぜ。あれほど自分でつくるから材料だけ運んでくれ。」って発注したのに、なぜ完成品をもってくるんじゃー!これがケニアクオリティーってヤツなか。どうりで見積もりの材料加工賃が高かった(2500円)訳だ。
しかたないので諦めて、表札部分だけべニア板きって付け足した。「設計の才能もさることながらイラストの出来も天才だな。」。表札デザインが思いのほか上手に仕上り気分も良くなったところで、完成品で届いた怒りはあっさり忘れた。
そして翌日、土曜日の朝。ヤシマ作戦ならぬヒヨコ作戦を実行(全然、ゴロがあってないな)。ビクトリア湖周辺で一番、可愛くて元気なヒヨコ(♀)をゲットすべく探索に出かけた。この辺りにはヒヨコを扱うペットショップはもちろんない。というかペットという概念が多分ない。そしてヒヨコをゲットするには近所で鶏飼ってる家にいって直接交渉するのが一番早いとの結論に至った。そして農村地帯を歩くこと3分。そこらじゅうに母鶏の後を追うヒヨコが歩いている。いつもの見慣れた風景だ。とりあえず最初に見つけた農家に飛び込みではいって「ねえ、メスのヒヨコ売ってくんない?」と聞いてみた。
「ええけどヒヨコ買ってどうするん?」とおばちゃんがいう。「家で飼うんよ」「ふーん、ええけど。ヒヨコだけ飼うんはちいと難しいんよ。母親とペアで飼わんと死んでしまうけん。今ならペアで800円でどうじゃ?」「おばちゃん、それちいと高くないんけ?」「ほんじゃあエサのトウモロコシもオマケで付けちゃるわい」みたいな会話の後、800円で交渉成立。のハズだったのが「ところでウチも子沢山で大変なんよ。100円値上げしてもええかのう?いまなら段ボールもサービスじゃ。」ケニアで中古の段ボール箱が100円もする訳ねーだろ。(日本でも普通タダだぜ?)価格決定後にさらに値上げ交渉をしてくる、やり手のおばちゃん。そしていつの間にかガキ共に包囲されている。しまった、やられた。
広島弁なまりの英語をしゃべくるおばちゃんの勢いに負けて、なぜか最終的に900円も払ってしまった。「まあヒヨコが可愛ええから、良しとしよう♡」
そしてこちらが庭に設置した鶏小屋の完成図。
一夜空けた日曜日も母娘で元気に庭を散歩してます。
この母ちゃんとちびちゃん捌くとかって多分、絶対ムリだよなあ、、、。
とりあえず当分の間は卵産んでくれればいっか。